研究情報:酸素ガス溶解・淡水・純酸素マイクロバブル

No.2:  eco-バブル®-400・純酸素マイクロバブルで水道水を曝気した時の溶存酸素濃度
   上昇曲線(2017.2.4)

ねらい:淡水は粘性が低いので、DDHRS方式のマイクロバブル発生装置でマイクロバブル発生させるためには、装置への通気量をある程度制限する必要があります。しかしながら、純酸素マイクロバブルには、空気マイクロバブルの約5倍の酸素が含まれているので、通気量を制限した条件でも迅速に酸素ガスを水中へ溶解させることが可能になります。しかも、ディフューザー(従来曝気技術)と比較すると、淡水中でも曝気による溶解効率は大幅に高いことが予測されます。この実験でそれを確認します。

実験条件:水槽に約800 Lの水道水を入れ、窒素ガスを曝気して、溶存酸素濃度約1.8 mg/L(溶存酸素飽和度 約20%)まで低下させます。そこにディフューザーとeco-バブル®-400を使って純酸素ガスを用いて毎分1〜3 Lの通気量で曝気して、水の溶存酸素濃度を増加させます。

  eco-Bubble-400-oxygen bubbling2

結果:空気の替わりに純酸素ガスをeco-Bubble®へ送ってマイクロバブルを発生させて水を曝気すると,空気の場合とは異なり,窒素が同時に溶解することによる酸素の溶解への干渉現象がありません.そのため,淡水でも,溶存酸素濃度は30 mg/L程度の濃度まで時間に対して直線的に増加していきます。
 この実験の結果では、ディフューザーを用いて通気量3 L/分で水を曝気した時と、eco-Bubble®-400を用いて通気量1 L/分で曝気した時の溶存酸素濃度の増加曲線がほぼ一致しています。つまり、eco-Bubble®-400で酸素マイクロバブルを発生させた時の方が、酸素の水への溶解効率が約3倍高いことを示しています。また、ディフューザーで曝気した場合は、通気量2 L/分と3 L/分の間ではほとんど酸素の溶解速度に差が見られませんが、酸素マイクロバブルを発生させた場合は、通気量3 L/分で通気量1 L/分の約2倍の溶解速度が得られています。